平成24年度・企画展情報
渡辺隆次 生命曼荼羅 | 片田好美水彩画展 | 高橋耕也のからくりオブジェ展
第4回 あなたが選ぶ信州の裂織展 | 原村の土器展U | 北野敏美 版画展



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北野敏美 版画展

腐食の様相、記憶される日常

平成25年1月26日(土)〜平成25年3月31日(日) 会期中無休





八ヶ岳美術館では飯田市在住の版画家・北野敏美の展覧会を開催いたします。 北野敏美は1951年長野県に生まれ、信州大学、筑波大学大学院、京都造形芸術大学大学院で版画と絵画を学び、長年美術教師として教鞭をとりながら精力的に版画の制作を続けてきました。1988年ポーランドで行われた第12回クラコウ国際版画ビエンナーレでの受賞を皮切りに、多くの国際コンクールで受賞を重ねています。彼の作品のモチーフとなるのは、シルエットで佇む街の景観、枯れゆく雑草、斜光を浴びた机上の道具など、いわば日常の見慣れた光景です。剥ぎ取られた景色は幾何学図形、模様が重ねられます。身近で見慣れたはずの光景がこうしたイメージを幾重にも加味されていくことによって新たな空間となり、深みある陰影の階調として眼前に広がります。自らの版画作品を「版による絵画表現」と言う作家は、「版」を通して間接的なプロセスを踏むことでイメージを洗練させるとともに、版においてしか表現し得ないテクスチャーを画面に取り込んでいます。本展ではこれまで展示される機会の少なかった受賞作品を含め、銅版画中心にシルクスクリーン、コラグラフなどの技法を併用した版画作品約50点を展観し、あくまで「版」での表現を追究する作家の世界 に迫ります。

関連イベント

開会式
1月26日(土) 13:30〜( 14:00〜 ギャラリートーク)

ギャラリートーク(作家による作品解説)
1月26日(土) 14:00〜 2月3日(日) 14:30〜 各回40分程度
会場:八ヶ岳美術館 参加無料( 要入館料)

八ヶ岳美術館講座 「信州・版画の歴史と表現」
講師:北野敏美
2月3日(日) 13:30〜14:30 会場:八ヶ岳美術館 参加無料( 要入館料)

銅版画ワークショップ
自分の顔または好きな人の顔が写った写真を使って、腐食銅版 画作品を作ります。 講師:北野敏美
2月16日(土) 13:00〜16:00、 17日(日) 10:00〜16:00
材料費:2000円 定員:10名 会場:八ヶ岳自然文化園
持ち物:はがき大の顔写真、エプロン、軍手、2日目は昼食
※要予約(定員になり次第締め切り)※2日間連続のプログラムとなります。
 両日とも参加できる方のお申し込みをお願いします。

八ヶ岳美術館 博学連携プログラム
こんにちは!アーティスト♯1
版画家・北野敏美「紙に写し取る現代の縄文」
八ヶ岳美術館では、子供たちに本物の作品に触れてもらい、アーティストとの交流によって新たな視点や表現力を培うことを目指して、原小学校・原中学校を中心に、学校との連携事業をスタートします。
 第一回目となる今回は、版画家・北野敏美による原小学校と原中学校の図工と美術の授業。版画の魅力を、作家みずからが制作を通して紹介します。
 縄文土器の文様はどうやってできているの?身近な部品や道具を粘土に押し付けて、「現代の縄文」をつくり、紙に写し取ります。
2月5日(火)、2月12日(火) 原小学校 2月5日(火)、2月13日(水) 原中学校
※詳細日程、見学希望等については八ヶ岳美術館までお問合せください。

特設販売コーナー
会期中、版画作品の一部小品をお求めやすい価格で販売します。






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原村の土器展 ―U南平遺跡の土器―

平成25年1月26日(土)〜平成25年3月31日(日) 会期中無休



連続講座  〜いま、縄文がおもしろい〜

続けて参加するとお得!
2回目の参加時には入館料が半額に、3回目には無料になります。
(入館の際、第1回(もしくは第2回)の入館券をご提示ください)

第1回 2月 9日(土)「南平遺跡について」講師:平出一治(元原村文化財係長)
第2回 2月23日(土)「まぼろしの縄文語を訪ねて」講師:気賀沢清司(作家)
第3回 3月 2日(土)「文様にみる縄文人の心」講師:武藤雄六(井戸尻考古館初代館長)
※各回とも14:00〜





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第4回 あなたが選ぶ信州の裂織展

平成24年10月2日(火)〜平成25年1月20日

(12月29日〜1月3日は休館)




原村で古くから「ぼろ機織り」と呼ばれ親しまれてきた裂織(さきおり)の公募展である本展は、2006年の初開催以来、今回で4回目を迎えました。
本展では入館者からの投票によって大賞が決まるというユニークな選定方法をとっており、皆様には全国から集まった多様な作品をご覧いただくとともに、投票にも参加していただけます。
また今回は新たに、投票とは関係なく技術的に優れている作品や革新的な作品などに主催者より贈られる特別賞「原村長賞」「原村教育長賞」「八ヶ岳美術館館長賞」を設定しました。
さらに、八つ手機織り保存会の協力を得て「原村の裂織」にも焦点をあて、古くからこの土地で営まれてきた人々の暮らしと姿を、裂織を通してご紹介いたします。

入館者による投票期間  平成24年10月2日(火)〜平成24年11月25日(日)
受賞発表 平成24年12月9日(日)授賞式と八ヶ岳美術館ウェブサイトにて発表
授賞式 平成24年12月9日(日)13:00〜 



関連イベント

裂織体験
さきおり体験 織機を使った裂織体験。25×35の作品を持ち帰れます。(要予約)
10月14日、11月10日、11月23日、11月24日
各日10時、11時、13時、14時、15時より。
料金:1,000円/約1時間(入館料別途)
定員:各回2名
※参加ご希望の方は八ヶ岳美術館(TEL 0266-74-2701)までお申し込みください。





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廃材アーティスト・高橋耕也のからくりオブジェ展

一歩足をふみ入れると、そこは ふしぎなワンダーランド!

平成24年8月6日(月)〜9月30日(日)会期中無休




ギィギィ ガチャガチャ 聞こえてくるよ…
それはフシギなからくりたちが動く音。
暗やみで笑っているのは 番人のおじいさん。
流木のランプは虹色の明かりを灯し、
あやしい時をきざむ時計には 小人たちがゆーらゆら…。
巨大な魚が 歯をガチガチさせて近づいてくるよ…!
ドラム缶のおばけや はいざいの ようせいたちが 飛びまわる世界
一歩足をふみ入れると、そこは ふしぎなワンダーランド!


廃材に新たな命を吹き込み、独自の世界を現出させるアーティスト・高橋耕也。
その作品は金属板や歯車、ネジなどを材料にしながらも、あたたかく、またユーモアに満ちています。それは作家が廃材という素材にまつわる「物語」や「歴史」に価値を見出し、それらを独自の表現で再構築しようとしているからではないでしょうか。
本展では、流木や廃材を素材にしたユーモラスな数々の動くからくりオブジェやランプ等を展示し、美術館の中を楽しくふしぎなワンダーランドに変貌させます。また新作として、東北への復興の願いを込めて制作された《ふたたびのつながりへ》を展示します。これは震災前に東北の各地で漁師から貰い受けた鎖や浮きなどの漁具から作られた、命の再生をテーマにしたモニュメントです。切れてしまったつながりを再びつなげてゆく姿は、作家の活動ともつながるものでしょう。
この夏、美術館で繰り広げられるふしぎなワンダーランドに、ぜひ足をお運びください。

高橋耕也高橋耕也(たかはし・こうや)
1965年宮城県生まれ。店舗看板や門扉などのエクステリアをオーダーメイドで制作。イベントなどのオブジェ制作、監修、企画コーディネートや舞台装飾など幅広い活躍をみせている。

◆◆高橋耕也氏のサイト◆◆

工房ものずきん
http://monozukin.art.coocan.jp/





関連イベント

手作り教室
高橋耕也 エアコンの銅パイプなどの廃材と自然素材から、メルヘンチックな「小人のオブジェ」を作ります。
日時:8月25日(土)、9月16日(日)
両日とも@10:00〜12:00、A13:30〜15:30の2回開催
料金:3,000円/2時間
   定員:各回10名ずつ
対象:小学校高学年以上(工具を使った細かい作業となりますので、小学生の場合は保護者の同伴が必要です)
※参加ご希望の方は八ヶ岳美術館(TEL 0266-74-2701)までお申し込みください。





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片田好美水彩画展 森と生きる

会期:2012年6月5日(火)〜2012年8月5日(日)



八ヶ岳美術館ではこのたび、片田好美水彩画展を開催いたします。
蓼科で暮らす画家の片田好美さんは、野鳥や動物たちを描いています。森の奥に潜む青い鳥、花に埋もれて春を謳歌する夏鳥、草原を跳ね回る小鳥たち、子育てに追われる姿や、木の実をついばむ冬鳥、いざ狩に出んとする猛禽、さすらうキツネやテンなど、丹念な観察と深い愛情をもって描かれたその命の輝きは見る人を魅了することでしょう。
本展では2008年に当館で開催した「森と生きる」展以降に制作された新作を一同に展示します。今回は小鳥や小動物だけでなく、オオワシのグルをはじめとする猛禽類、植物画などの作品約70点を展示。諏訪の豊かな自然と、そこに暮らす生き物たちのユニークで生命感あふれる世界をどうぞご堪能ください。

片田好美片田好美(かただ・よしみ)
共立薬科大学卒。1988年より木版画家として活躍し、2度のイギリス滞在を経て1994年に画文集『気分は羊・英国の旅』(河出書房新社)を上梓。1997年より水彩画家としての活動をはじめる。2000年に蓼科に移住し、以降は森の動植物をモチーフに水彩画を描く。動植物への共感と憧憬に満ちた細やかで生き生きとした画風で人気を博している。




関連イベント

■作家によるギャラリートーク
6月10日(日)14:00〜

制作にかける思いや蓼科の自然について、作家本人が語ります。
参加費:無料(入館料別途)

■鳥を探そう!バードウォッチング
7月1日(日)7:00〜10:00(雨天延期)

美術館周辺の森で見られる鳥を探しに行きます。鳥についてのレクチャーも聞いて、鳥への興味関心を深めましょう。初めての方も大歓迎!
協力:日本野鳥の会諏訪 参加費:700円(入館料含む)
要予約
※双眼鏡、雨具、図鑑等をお持ちの上、動きやすい服装でお越しください。

■わくわく♪バードコールづくり
6月16日(土)、7月14日(土)、8月4日(土)
いずれも13:30〜
絵を描いたり、かわいいビーズなどをつけて、自分だけのオリジナルバードコールを手作りします。キュッキュッと鳴らせば、鳥が集まってくるかも!
参加費:500円(入館料別途、ビーズなどのパーツをつける場合はその分実費となります))

■まねっこ鳥笛づくり
6月17日(日)、7月15日(日)、8月5日(日)
いずれも13:30〜
絵を描いたり、かわいいビーズなどをつけて、自分だけのオリジナルバードコールを手作りします。キュッキュッと鳴らせば、鳥が集まってくるかも!
参加費:500円(入館料別途、ビーズなどのパーツをつける場合はその分実費となります)


■お庭に鳥を呼ぼう!かんたんえさ台づくり
6月23日(土)、7月7日(日)、7月28日(土)
いずれも13:30〜
牛乳パックを使って鳥が集まってくるえさ台をかんたんに作れます。鳥の大好物、バードケーキのレシピつき。
参加費:100円(入館料別途)
※500mlの牛乳パックがある方はご持参ください。






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渡辺隆次 生命曼荼羅

生命は一刻とその形を変え、一瞬として同じ姿であることがなく、
急速に成長したかと思えば朽ち果て、しかしそれは新たな命の始まりでもある―。

■会期:2012年4月3日(火)〜2012年6月3日(日)



細密なタッチと圧倒的な迫力で幻想絵画を描いてきた渡辺隆次は、1977年に山梨県長坂町(現北杜市)にアトリエを構え、八ヶ岳山麓での暮らしを始めました。まだ昔のたたずまいの残る山里で暮らしながら制作を続けるうち、画家は次第に自らがおびただしい数の生命に囲まれて生きていることに気付きます。特に、ある日庭にひょっこりと顔を出していた「きのこ」との出会いによって、画家は生命の不思議に開眼したと言ってよいでしょう。
生命は刻一刻とその形を変え、一瞬として同じ姿であることがなく、急速に成長したかと思えば朽ち果て、しかしそれは新たな命の始まりでもある―。夢中で続けた「命の姿」のスケッチは、後に『きのこの絵本』ほか画文集3部作へと結実しました。そしてその作風はなおも変貌を続け、近年は冬枯れの庭を題材にした墨と和紙による写生絵巻や屏風、きのこの胞子で文様をつける胞子紋の連作に取り組んでいます。立ち枯れのリンドウを「美しい」と屏風に描く渡辺隆次は、侘び寂びにも通じる美的感覚と生命観を、自らの経験からしぜんと手にし、表現しているのかもしれません。  本展では、エッセイの代表作である『きのこの絵本』『山のごちそう』『八ヶ岳 風のスケッチ』の挿画を文章とあわせて展示し、画と文、両方の世界観をお楽しみいただくとともに、近作である墨絵作品、胞子紋シリーズを展示し、山里で制作を続ける孤高の画家が今現在向かい合っている表現をご紹介します。
画家によって描かれたひとつひとつの「命の諸相」を通して、私たちは宇宙の縮図=曼荼羅のように、より包括的な生命に気付くことができるかもしれません。生命の不思議に満ちた、独自の世界をお楽しみください。

渡辺隆次渡辺隆次(わたなべ・りゅうじ)
1939年東京八王子に生まれる。武蔵野美術学校(現武蔵野美術大学)本科・西洋画卒業、東京学芸大学養護科修了。1977年から八ヶ岳山麓長坂町のアトリエで制作を続ける。1992年より1999年まで武蔵野美術大学特別講師。エッセイストとしても活躍し、主な著書に『きのこの絵本』『山のごちそう』『八ヶ岳 風のスケッチ』(以上ちくま文庫)がある。2000年、武田神社(山梨県甲府市)菱和殿に山梨の草木禽獣などを描いた120枚の天井画を奉納、あわせて画文集『花づくし実づくし―武田神社菱和殿天井画―(全3巻)』(木馬書館)を上梓。2006年には武田神社能楽殿 甲陽武能殿の鏡板を手がける。今もなお画・文の制作を精力的に続ける。




関連イベント

■作家によるギャラリートーク
4月29日(祝)14:00〜

八ヶ岳南麓での暮らしと自身の世界観について、自作解説を交えてお話しいただきます。
参加費:無料(入館料別途)

■武田神社菱和殿天井画見学会
5月27日(日)13:00〜

甲斐の動植物が描かれた壮大な天井画を渡辺隆次さんと共に見学します。
参加費:1,000円(入館料含む)
要予約
※バスで現地まで移動します。開始時刻までに八ヶ岳美術館にお集まりください。

■きのこ×アート ワークショップ「胞子紋で絵を描こう」
きのこのかさから落ちてくる胞子が作り出す不思議な「胞子紋」で絵画作品を作ります。参加者には2日目にきのこ汁のサービスつき。
参加費:1,000円(入館料含む)
両日とも参加できる方が対象、要予約。
[5月5日(祝)14:00〜]
渡辺さんからきのこのお話を聞きながら、実際に胞子紋をとってみます。
[5月6日(日)13:00〜]
一晩たってできた胞子紋に絵やスタンプを加えて作品を完成させます。






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