八ヶ岳美術館では、7月6日から9月16日まで、企画展「糸崎公朗のつくる写真展」を開催いたします。 街を歩き、観察しながら面白い建築を写真に撮影して模型をつくる「フォトモ」 (=フォト+模型)という3D写真を制作している糸崎公朗。糸崎は、大学時代に 赤瀬川原平の提唱する「超芸術トマソン」を知ります。出口の階段を撤去して使え なくなったドアや壁のペンキの塗り残し…路上に残されたいまでは役立たないもの たち―この作者がいない芸術は、見る人によって発見され「超芸術」となります。 ここに糸崎の憧れた芸術と日常の散歩が融合していました。糸崎は作者不在の芸術 が他にもあると考え、主体(作者)が無い「非人称芸術」を提唱し様々な表現を展 開しました。なかでも作者のいない芸術を際立たせていたのがフォトモの造形です。 本展では、これまでのシリーズに加えて、Googleストリートビューでインターネ ット上の原村を歩き「原村から世界へ!飛び出すフォトモ」を作ります。糸崎はス トリートビューの登場は写真を表現手段とする芸術家が対峙しなくてはならない大 事件であるといいます。この事件と出会い、進化を遂げたフォトモの最前線をご覧 ください。
会期情報
会期 | 2019年7月6日(土)~9月16日(月・祝) |
---|---|
■ 主催: 八ヶ岳美術館、原村、原村教育委員会 |
関 連 イ ベ ン ト
糸崎公朗 工作ワークショップ
01.「Googleストリートビューで飛び出すはらむらフォトモ」
日時 | 7月6日(土) /9月14日(土) 13:00~16:00(30分~1時間) |
---|---|
会場 | 八ヶ岳美術館 企画展示室 |
講 師 | 糸崎公朗 |
参加費 | 1000円(入館料別途) |
内 容 | インターネットの検索サイトGoogleストリートビューでさがし た原村の画像を使って1~3個のフォトモをつくります。 |
関 連 イ ベ ン ト
糸崎公朗 工作ワークショップ
02.「フォトモで歩く八ヶ岳美術館と散策路
日時 | 8月10日(土) 13:00~16:00 |
---|---|
会場 | 八ヶ岳美術館 企画展示室 |
講 師 | 糸崎公朗 |
参加費 | 1500円(入館料別途) |
定 員 | 15名・予約優先 |
内 容 | 村野藤吾設計の八ヶ岳美術館や周りの散策路で撮影した写真を 素材にして飛び出すフォトモをつくります。 |
関 連 イ ベ ン ト
アーティストトーク
「糸崎公朗:カメラのない写真家―現代写真の最前線」
日時 | 7月7日(日) 13:00~14:30 |
---|---|
会場 | 八ヶ岳美術館 企画展示室 |
参加費 | 無料(要入館料) |
【糸崎公朗(いとさき きみお)美術家・写真家】
1965年 長野市生まれ、藤沢市 在住。東京造形大学卒業。赤瀬 川原平の「路上観察」に影響を 受け路上の発見物をリアルに記 録するため写真を立体化した 「フォトモ」が生まれる。「組 み立てフォトモ」を96~2003 年『散歩の達人』に連載03年東川賞新人作家賞受賞。 個展『フォトモの世界』(EMONフォトギャラリー)『金沢 をブリコラージュする』(金沢21世紀美術館)『路上 から世界を変えてゆく』(東京都写真美術館)他多数 『フォトモの世界』『出現!フォトモ』『フォトモの 街角』『東京昆虫デジワイド』等の著作、雑誌の連載 や講演、ワークショップで幅広く活躍。