光風会や日展など日本の代表的な美術団体で指導者として活躍する洋画家 寺坂公雄――彼が日本の四季へと目を向け、豊かに彩られる自然の美しさを子どもたちへ伝えたいという想いから発表してきたのが、ここ八ヶ岳山麓で描いた風景絵画でした。
寺坂公雄は、八ヶ岳の自然に惹かれ、1975年より現在まで山梨県北杜市にアトリエを構えて制作しています。1988年から山梨大学でも教授を務めるなど、この八ヶ岳山麓の芸術文化にも尽力してきました。近作では《山麓萌える》(2021年)の樹間に匂い立つ白樺の緑や《紅葉山狭》(2010年)の凍てついた山道に静かに佇む紅葉の朱など、細やかな筆致で描かれた鮮やかな色彩が響きあう印象的な画面構成で、四季折々の山麓の自然を大作に描いています。
本展では、八ヶ岳山麓で描かれた近作とあわせ、ここ原村の森で描かれた小作品をご紹介いたします。 美術館の外には絵画のなかに描かれた世界が広がり、野の草花が息づく、自然豊かな八ヶ岳山麓とともにそこで生まれた芸術の魅力をぜひお楽しみください。
会 期 情 報
展覧会名称 | 「寺坂公雄個展ー山麓、風と光の交響ー」 |
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会 期 | 7月2日(土)~9月11日(日) ※会期中無休 |
主 催 | 八ヶ岳美術館、原村、原村教育委員会 |
協 賛 | スワテック建設株式会社、諏訪信用金庫、たてしな自由農園 |
入館料 | 大人(高校生以上):510円(460円)、小中学生:250円(200円) ※()内は20名以上の団体料金。 諏訪6市町村内の小中学生は学生証や図書カードなどの提示により無料で入館できます。 |
寺坂公雄プロフィール(てらさか ただお)
1933年広島県生まれ。愛媛大学
在学中の1954年「画室の隅」光風会展、同年「室内」が日展に初入選。教鞭のかたわら日展光風会展で活躍。1988年から1999年まで山梨大学で教授。2001年「デルフォイへの道」で日展文部科学大臣賞受賞。2005年「アクロポリスへの道」で日本芸術院賞受賞。
日本藝術院会員、光風会顧問、日展顧問、SOMPO美術財団理事、山梨大学名誉教授。2020年旭日中綬章受章。
イ ベ ン ト
寺坂公雄先生の絵画を見ながら八ヶ岳の自然や芸術についてのお話を伺います。
※各回とも要予約・入館料別途
オープニング記念ギャラリートーク
日 時 | 7月2日(土)13:30~15:00 |
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講 師 | 寺坂公雄(本展作家) |
「八ヶ岳山麓を描く」ギャラリートーク
日 時 | 8月3日(水)13:30~15:00 |
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講 師 | 寺坂公雄(本展作家) |